YJ0NA

  29 Dec.'09 - 4 Jan.'10 

 2009年12月から2010年1月にかけてのバヌアツからの運用記です。

 YJ0NA Log Search page.


 


今度はバヌアツ

 「ちなみに、お土産物屋のご主人からは、バヌアツ旅行をさかんに勧められました。う〜ん、次はYJもいいいなぁ... 」

 2008年5月のFK/JK1FNLの運用記をこのような言葉で締めくくりました。それから1年半、バヌアツでの運用を実現することができました。

 バヌアツは、1980年の独立までニューヘブリデスと呼ばれていました。独立前の1978年、開局2年目の私は、YJ8YDという局と交信しています。10Wでの運用で、VK以外のDXとはあまりQSOできなかった頃ですから、聞きなれないYJ8というプリフィックスがとてもうれしかったことを覚えています。
 そんなこともあって、いつかはバヌアツに行ってみたいと考えていたのでした。

 
 どうしても、特定の部分に目が行ってしまうポストカード

 
 裏面を見るとQSLカードであることがわかる。
 FT-7とは、また懐かしい。


 なお、YJ8YDは、本人へのカード請求で、上記のようなQSLカードを送ってもらうことができました。結構、インパクトのある写真ですよね。


手配開始は1か月前

 11月第三週になって、あるプロジェクトの12月の予定が確定しました。23日頃から休みが取れそうな雰囲気になってきました。仕事の関係で、まとまった夏休みを取れないままでしたから、有給休暇の残りもたっぷりです。
 1月から3月は、たいへん忙しいことが予想されており、休むなら12月のうちです。そこで、クリスマス島、またはバヌアツで計画を練り始めました。
 なんといっても、時間がありません。大急ぎで手配を開始しなければ...


クリスマス島も候補だった

 昨年の12月のケアンズ旅行の際も、一度はVK9Xクリスマス島を候補にしています。クリスマス島にこだわるのは、レッドマイグレーションと呼ばれるアカガニの大群を見てみたいと思っているからです。
 しかし、11月〜12月のいつ、大群となって海岸に押し寄せるのかはわかりません。行き方を調べても、はっきりわかりません。島では食事の環境があまりよくない(つまりは、美味いメシがない)ようです。
 ダイビング目的の日本人旅行客はいるようで、とある代理店でダイビングを含めての手配が可能なことがわかりました。さっそくメールしてみたところ、すぐにお返事をいただけました。
 行き方が調べられなかったのも道理、飛行機がどこから飛ぶか、11月下旬になろうかという時期に、12月の予定が未定なのだそうです。クアラルンプールかシンガポールのどちらかだそうですが。
 提示されたホテルは、過去に無線運用の実績がありました。しかし、その運用記にはTVIで苦労したと書かれていたこともあり、急速に関心が薄れてしまいました。
 クリスマス島は夫婦で行くのではなく、無線仲間と行くべきところのようです。今回はクリスマス島をあきらめ、バヌアツにターゲットを絞ることにしました。


旅行の手配

 バヌアツへの運用記録を調べてみると、運用場所に苦労されているようです。日本人旅行者が多く泊まるホテルは、あまり運用に向いていないようです。低層で、ベランダがプールの方向を向いているので、アンテナを突き出せば目だってしまうらしいとのこと...
 郊外に行けば、大きなアンテナを立てられそうなホテルもあります。ただ、電源が夜間に供給されなかったりして、運用に制限がありそうです。
 しかし、私は、例によって、釣竿ワイヤーアンテナを使うことにしています。大型のアンテナを持っていくことは考えていませんから、スペースがあっても、DPやGPなどが精一杯です。そこで、海のそばで、西向き、あるいは北向きのベランダがあるホテルを検討することにしました。

 バヌアツには、直行便がありません。ニューカレドニア乗継が一般的なようです。他に、オーストラリアのいくつかの都市から便があります。
 そこで、ネットで航空券を探したのですが、これがなかなか難しいのです。というのは、バヌアツ行きは毎日出ているわけではありませんから、乗り継ぎを考えながら、複数の航空券とホテルを確実に押さえていかなくてはなりません。何かを手配したあと、何かの手配に失敗すると、目的地に着かないだけでなく、キャンセルチャージを取られてしまいます。
 結局、自力の手配はあきらめて、2008年5月のFK/JK1FNLの際にお世話になった代理店、STWに相談してみることにしました。

 渋谷の店舗を訪問し相談しました(学生時代のバイト先のすぐ近くで、私にとってとても懐かしい場所にありました)。アマチュア無線が目的であること、ダイビングや火山見物(後述します)も楽しみにしていることなどを伝えました。調べてもらったところ、ニューカレドニアのヌーメアからバヌアツのポートビラまでの航空券が予約でいっぱいのため確保できないとのことでした。まずは、12月8日までキャンセル待ちしてみようということになりました。
 ところが、代理店から届くはずのメールがまったく届きません。電話するも電話中などで担当者につながらず、伝言をお願いすることが続きました。12月8日には、もうしばらくキャンセル待ちを続ける旨、連絡を入れたのですが、メールでの音沙汰はなしです。

 あきらめて、自力で手配して、オーストラリアのシドニーやブリスベーン経由で行くことを検討し始めました。成田からの航空券は、確保できないか、確保できても高いものしかなかったのですが、関空からならどうにかなりそうです。などと、毎晩数時間、検討したり調べたり...
 ヌーメアからポートビラまでの航空券も毎日チェックしていましたが、キャンセルが出て、またすぐ埋まったりしていました。キャンセル待ちで引っかかってもよいはずなのですが...

 そんなある夜、帰宅したら、代理店から自宅に電話があったとのこと。「メールをお送りしておきました」ということなのですが届いていません。そこで、他のメールサーバにアクセスしてみました。私は、自分でメールサーバを運用しているのですが、プロバイダのサーバにもバックアップのため、自動的に転送する設定にしています。すると、数日前から何通かのメールが届いているではないですか。
 代理店からのメールがいわゆるHTMLメールだったことなどから、私のメールサーバでは、スパムと判断してフィルタリングされていたのでした。過去のメールに目を通し、翌日すぐに電話連絡し、まずは航空券を押さえてもらいました。
 ホテルは、アマチュア無線運用の実績がある場所を調べてご提案くださっていました。ただ、そのホテルはポートビラ中心部から離れていること、海外の口コミ情報サイト(英語)での評判があまりよくなかったこと、現地時間22時で停電となってしまうこと(昼間にも停電の時間ありとの情報もあり)などから、そのホテルではなく、自分でホテルを指定することにしました。

 どうなることかと思いましたが、出発の数日前に、どうにか旅行の手配が終わりました。
   26日 夜 成田出発
   27日 朝 ニューカレドニア ヌーメア着
   28日 夜 ヌーメア発 ポートビラ着
   30日 昼 ポートビラ発 タンナ島着
    1日 昼 タンナ島発 ポートビラ着
    4日 夜 ポートビラ発 ヌーメア乗り継ぎ
    5日 朝 関空着  午後 伊丹発 羽田着
 帰りは、成田行きが取れず、関空に帰ってきます。時間や乗り継ぎの手間よりも、成田まで車で行けないのが辛いです。
 ポートビラは、前半2泊と後半3泊は、違うホテルです。前半は旅行会社が提案の普通のホテル、後半は私が選んだ海沿いの西側ベランダがあるコンドミニアムです。
 前半1泊、後半4泊のはずでしたが、タンナ島のホテルの都合で、前半2泊になってしまいました。

 ちなみに、旅行費用はというと... もの凄いことになっちゃいました。Hi


免許の手配

 免許は、現地の旅行代理店、SPTに依頼することにしました。ネットで調べたアドレスにメールしたところ、申請料+手数料で申請代行してくださるとのことでした。そして、すぐに申請書フォーマットをメールしてくださいました。

 申請には、申請書、免許コピー、パスポートコピー、バヌアツへの航空券コピー、申請料が必要です。
 申請書は、書き方に迷った箇所が少しだけありましたが、結果的には問題ありませんでした。運用場所は、ホテル名ではなく町の名前を書いておきました。免許コピーは、英文証明を取らなくてすむNA8Oのコピーを送りました。バヌアツへの航空券コピーは、旅行会社の手配書でOKです。申請料は、判明しだい代理店に送金、あるいはクレジットカード決済して払い込み代行してもらいます。
 週の初めに申請書をメール添付で送ったところ、週末には無事、メール添付で免許が届きました。
 ちなみに、以前は申請料が1000vtだったそうですが、最近になって希望する免許有効期間に応じたものに変更になったとのことです。私が運用したい数日間の申請料は、わずか36vtでした。日本円で40円というところでしょうか。
 ちなみに代理店への手数料は、仮に日本から直接申請するときに必要となるであろう海外送金手数料と同じくらいです。事前に免許を得るためなら、合理的な金額ということになります。

 なお、コールサインは、テンポラリーライセンスに対しては、YJ0A** が割り当てられていたようですが、最近は二文字コールも割り当てられています。そこで、申請書にコールサインは、YJ0NA か YJ0AO を希望すると書いておきました。その結果、希望通りYJ0NAが割り当てられました。
 運用地は、Port Vilaとしか書いてありませんが、タンナ島での運用も問題ないことを確認しています。


機材の選択

 帰路は関空経由なので、羽田便か新幹線で戻ってくることになります。いつもは車で成田まで行くのですが、今回はそういうわけには行きません。いつもは飛行機に載せる重量が気になるのですが、今回はふたりである程度楽に電車で運搬できることが重要になります。
 預け荷物の重量は、ひとり20kgまでOKです。スポーツ用品は、別途10kgまで認められますから、シュノーケリングマスクやカメラの防水ケース、ウェアの一部、それにアンテナに使う釣竿などは別勘定になります。詳しくチェックされない限り、ふたりで60kgまでOKなので、事実上問題となることはないでしょう。
 ただし、ポートビラがあるエファテ島からタンナ島までの国内便は、制限が10kgとなっています。この重さにまとめるのは難しく、タンナ島まで無線機材を持っていくかを含めて、ポートビラでの判断ということになります。いつもは、機内持ち込み用のキャリングバックを持って行くのですが、今回は軽い布製のボストンバックを用意しました。

 リグはIC-7000、電源はDM-330Vを選択しました。今回は思い切ってパドルを持って行かないことにしました。
 アンテナは、ワイヤーアンテナを現地あわせで作ることにして、アンテナチューナーSG-239を持って行くことにしました。このチューナーは、チューニングができない状態になってしまうことがあるので、念のため小型のマニュアルチューナーMFJ920も持っていくことにしました。
 同軸は、2本持っていくこととしました。アンテナを2本立てることができるかはわかりませんが、長さが必要になったときに備えてです。
 また、IC-7000ではRTTY運用の実績がないのですが、RTTYのインターフェースも作ってあったので持っていくことにしました。
 釣竿は、10mを1本、5mを2本です。スーツケースに入る長さのものが折れてしまったので、新しいものを買いに行ったのですが、釣竿ケースが1,000円以下で購入できることに気がついて購入、手持ちのものを持っていくことに決めました。


ポートビラ到着から運用開始まで

 12月26日、成田空港に18時半なので、16時台のYCATからのバスを使うことにしました。
 成田に無事到着、エアカラン航空の便で、12月27日の朝、ニューカレドニアのヌーメアに到着です。
 ヌーメアでは、当初は乗り継ぎだけの予定でしたが、朝到着で夜出発となるので、ホテルを取って1泊することにしていました。となると、アマチュア無線運用をしたいと考えてしまいます。いちおう、ダメ元でニューカレドニアのPTTに免許申請書類一式をFAXしておきました。
 すると、出発の数日前に、免許がメールに添付されて届いたのです。これは予想外でした。現地についてから申請に行こうと思っていたのですが、考えて見れば、到着は日曜日ですから、PTTオフィスは閉まっているはずです。事前に免許が得られたのは幸運でした。別途、FK/NA8O運用記にまとめました。

 12月28日夕方にヌーメアのホテルを出発、1時間ほどのフライトで、あっという間にバヌアツ、ポートビラに到着です。

 
 ポートビラ バウフィールド空港に到着

 ホテル着は22時ちょっと前でした。まっさきに渡されたのが、無線免許です。厚い上質な紙に印刷された立派なものです。40円では、紙代にもなっていないのでは...
 疲れていたこともあり、ホテルの敷地内にあるレストランで食事をして、すぐに就寝しました。

 
 旅行会社の資料では、バヌアツで一番おいしいピザだとか。確かに美味かった!

 このホテルは、無線運用のことを考慮して選択したわけではないのですが、部屋は北向きベランダの最上階なので、無線運用もできそうです。できれば、そのような部屋にとリクエストしておいたのがよかったようです。エレベータがなく、海が見えるロケーションでもないので、最上階は、空いているのかも知れません。
 部屋から、無線LANでインターネットが使えました。
 翌朝、午前は、あまり聞こえないと考え、某掲示板に日本時間の12時頃にオンエアーすると予告した上で、ポートビラの街中に出かけることにしました。

 
 リゾートの島、イリリキ島を望む。本当はこの島のホテルを狙っていたが、予約が取れず。
 それにしても、これが「首都」の海というのが信じられない美しさ。


 
 24時間営業の市場。野菜や果物が所狭しと並べられている。
 マンゴーは小さいものなら20円くらいからある。



運用1日目(12月29日)

 予定を過ぎた14時過ぎ(日本時間12時過ぎ)に、ホテルに戻り、大急ぎでアンテナを設置しました。

 
 いつものように、こんな感じで6mほどのワイヤーを展開

 14MHz SSBでCQを出したところ、すぐにJQ2GYUさんが呼んできてくれ、03:47UTC(現地時間14:47)に無事バヌアツからの初交信となりました。
 しかし、こちらからの信号は53とのこと。その後、CQを出し続けるものの、ポツポツと呼ばれる程度でした。04:02UTCまで粘って14局との交信となりました。
 ここで、CWに切り替えることにして、PCインターフェースのセッティングなどを行い、04:17UTC頃から18MHz CWで運用を再開しました。10分ほどでパイルアップになり始め、06:37UTCまでに157局と交信できました。
 結局、夕食をはさんで就寝までに交信数218局となりました。もともと、このホテルでは、運用できるとは思っていませんでしたから、この交信局数はうれしい誤算でした。これで、翌日からの2泊3日のタンナ島に、厳しい荷物の重量制限のなか、無理して無線の機材を持っていくまでもないと思いました。


運用2日目(12月30日)

 朝は、14MHz CWで1交信、10MHz CWで7交信に終わりました。計226交信で最初のホテルからの運用を終了しました。
 この日は午後から、タンナ島に移動です。タンナ島でのヤスール火山見物は、無線以外でのこの旅行のメインイベントなのです。

 
 これが、ヤスール火山。麓には火山灰による砂丘が広がっている。
 もちろん、この砂丘が観光の目玉というわけではなく...  


 2泊3日のタンナ島ですが、今日は夕方に現地着、明日は終日観光、明後日は出発は午後になってからですがホテルは朝にはチェックアウトです。また、夜22時から朝6時までは停電です。運用できそうな時間が少ないのです。が、朝にわずか7交信だったのが悔しかったことと、コテージということでアンテナ設置の自由度が高いので、とりあえず無線機材も持っていくことにしました。

 超過料金を取られることもなく搭乗。無事、タンナ島に到着しました。タンナ島でのホテルは、コテージです。早速、10m釣竿にワイヤーを沿わせて立ち上げました。SG-239でチューニングして、14MHz CWでCQを出してみました。

 
 コテージ前に10m釣竿を固定  

 06:13UTC(現地時間17:13)に、JH1FTLさんが呼んできてくださり、タンナ島からの初交信となりました。しばらくして、よいペースで呼ばれ始めましたが、信号がかなり強いです。そこで、SSBに移ることにしました。


 
 荷物の整理もそこそこに運用を開始  

 SSBでも信号は強いです。CWで呼ばれていたためか、最初のCQからパイルアップになっています。ところが、しばらくすると、信号が弱くなったとのレポートをもらい、その後、こちらからの送信に応答がなくなりました。リグの表示ではSWRが無限大です。
 以前にも、このようにSG-239がチューニング不能になることがありました。今回は、10mの釣竿に沿わせたワイヤーですから、14MHz帯の半波長に近く、チューナーにとって負担が大きかったのかも知れません。
 チューナーの使用をあきらめ、ロングワイヤーを14MHzの垂直ダイポールに作り変えることにしました。メジャーを持っていかなかったので、自分の身長の3倍くらいのワイヤーを2本用意して設置してみたところ、SWRが2.5くらいになっています。高い周波数では1.5以下だったので、数十cmのワイヤーを追加で、SWRが満足できるものとなりました。ひどく適当な作り方ですが、結果オーライです。

 順調にアンテナの変更ができたとはいえ、すでに30分経ってしまいました。14MHz SSBでCQを出したのですが、ほとんど応答がなく、07:16UTC、CWに移ることにしました。
 その後、順調に呼ばれ始めました。次第にEUから呼ばれ始め、07:40UTCくらいから、ほとんどがEUとなりました。08:21UTCに夕食のためQRTするまで呼ばれ続けました。久しぶりのヨーロッパからのパイルでしたが、まぁ、ひどいものです。どのようにひどいかは、後述することにしましょう。
 さて、夕食後は、14MHz CWで少しだけ運用、その後、再びロングワイヤーに戻して7MHzと10MHzで運用、計40交信ほどを行いました。ここまでで、現地時間21:59、疲れていたことと、もうすぐ停電ということもあり、QRTとなりました。でも、まだしばらく、照明は点いてました。
 ここまでで、384交信となりました。


運用3日目(12月31日)

 この日は、午前中はカスタムビレッジツアー(現地の村訪問)、午後はヤスール火山ツアーです。火山から帰ってくるのは、20時頃なので、ほとんど運用時間は取れません。

 
 予約の関係で、2泊目は部屋が変更に。ただし、2泊目のほうが海に近く
 よいロケーションだった。


 しかし、カスタムビレッジから帰ってきて、昼食を済ませたところ、火山ツアー出発まで30分ほどあります。すかさず運用し、40交信ほど行うことができました。

 
 これが、ヤスール火山。活火山の火口に接近することができるのだ。
 数分間に一度程度の割合で、火山岩(なのか火山礫なのか火山弾なのかは、
 よくわからないが)を噴き上げる。
 まだ、周りが明るいので、赤くなった岩が放リ投げられているようにしか
 見えないが、暗くなると大迫力に。この写真も、よく見ると赤くなった岩が
 飛んでいる。  


 火山から帰ってきて夕食を済ませたところで、運用開始。前日、22時過ぎまで部屋が明るかったので調べたところ、停電時間は24時からだったことがわかりました。11:20UTC(現地時間22:20)まで運用し、40交信ほど行いました。
 この日までに、450交信となりました。


運用4日目(1月1日)

   この日は、14時にホテルを出発し、エファテ島のポートビラに戻ります。
 ホテルは、10時がチェックアウトタイムです。朝食後10時までの間に、14MHz CWで、Wの局を主とした78交信を行いました。ここまでで、528交信となりました。
 10時にチェックアウトしましたが、ホテルロビーに朝の飛行機で新たに到着したらしき客がいません。そこで、ベッドメーキングが来てから部屋を出ればよいと勝手に判断して、チェックアウト後も部屋に戻り、のんびり過ごしていました。

 さて、ポートビラに戻り、ホテルに到着です。このホテルは、ネットで集めた情報で私が決めたホテルです。3階建てで海に面したコンドミニアムです。西側が海なので、北北西の方向の日本との交信には適しているという判断です。ただ、1階の部屋になれば、運用はほぼ絶望的です。果たして...
 部屋は2階でした。最悪の事態は免れました。3階ではありませんでしたが、我慢することにしましょう(1階はホテルのフロントやレストラン、スタッフルームなどで、客室はなかったようです)。

 ところが、部屋に入ったところ、その感想は一転しました。なんとベランダというよりも、だだっぴろいテラスがある部屋だったのです。Webサイトの写真で、ここにアンテナを設置できたらいいなと考えているスペースでした。1階のレストランスペースの屋根の上が私の部屋のテラスとなっていました。

 
 物理的には、大型のビームアンテナを上げることも可能だろう。  

 テラスの端から見下ろせば、そこは海です。これは電波が飛ぶと、直感的に思いました。
 10m釣竿では目立ちすぎるので、5m釣竿を使うことにして、ワイヤーを沿わしてテラスの端に立てました。これにSG-239を接続し、ものの数分で設置完了です。エアコンの室外機が近くにあることが気になりましたが、幸いなことにノイズは皆無でした。

 
 5.4mの釣竿にワイヤーを沿わせた。ほぼ14MHzの1/4λ垂直アンテナとなっている。
 7MHz、10MHzの運用時には、ワイヤーを追加した。
 椅子の上には、アンテナチューナを設置。


 06:19UTCに14MHz CWでCQを出し始め、10分ほどでパイルアップとなりました。50交信ほどでSSBに移り、夕食のためにQRTした08:20までの間に206交信を行いました。
 2時間後、夕食を終えてCQを出すも、ほとんど応答がなく、わずか2交信に終わりました。結局、この日までに737交信となりました。


運用5日目(1月2日)

   この日は、朝からシュノーケリングとBBQの予定を組んでいました。ホテルに戻ってくるのは、18時頃になる予定です。
 朝早く目覚めたので、14MHzを聞いたところ、Wの局が入感しています。19:45UTCからCWで運用をはじめ、65交信を行いました。

 
 ダイビングウォッチに記録されていたデータによると、
 3.5mの深さまで潜っていた。


 
 気持ちよく木陰で昼寝... のはずが、ハエが多く、顔にまとわりつくので、
 こんな格好で防御。(写真:SPT ヒロさん提供)


 
 いかなる者も上陸できないという聖地となっている島。
 通称、Hat Island、帽子の形をしている。
 しかし、近寄ってみると、島には鉄塔が立っていた(携帯用?)。
 誰も上陸できないはずなのになぜ?! (写真:SPT ヒロさん提供)


 シュノーケリングの帰り、カバ・バーに立ち寄りました。カバとは、南太平洋地域で好まれている、嗜好品の一種です。胡椒科の植物の根から作られた液体です。味はとても不味いのですが、飲むと舌や唇が痺れ、その後、お酒に酔ったかのようにボーっとしてくるとのことです。その酔っぱらったかのような状態を楽しむのだそうです。
 ちなみに、お土産にもなっていて、日本に持ち帰ることも問題ないそうです。ただし、販売目的で持ち帰ることはできないのだとか。 こちらによると、日本では医薬品扱いで、麻薬等として取り締まられるのではなく、販売が薬事法違反になるようですね。


 
 これがカバ・バー(地元ではNAKAMALと呼ばれている)

 私も飲んでみました。100ml飲んでもほとんど何も変わりません。舌にも唇にも違和感はありません。同行した他の人たちは、痺れたとか、ボーっとしてきたとかいうのですが。そもそも、飲む時も、美味いとは思わなかったけど、ぜんぜん平気でした。

 
 これがカバ。見た目も、匂いも、味も、だめだめ。
 でも、飲めば食欲がなくなるので、ダイエット効果は抜群だろう。
 また、バヌアツへ行って、誰かに飲みに誘われたら... 


 そこで、もう100ml追加で飲みました。すると、今度は、あっという間に気持ち悪くなってしまいました。なんか、酔っ払って気持ちよくなるのを飛び越して、いきなり二日酔いが始まった感じです。なんじゃこりゃ。
 気持ち悪いのを我慢しつつホテルに戻り、それでも負けずに08:00UTC(現地時間19:00)に14MHz CWで運用を開始しました。カバのため、夫婦そろって食欲がわかず、この日の夕食はパスすることになりました。そのため、カバ酔い運用は中断することなく、3時間続くこととなり、ついに総計1,000交信を突破、1,020交信となりました。


運用6日目(1月3日)

 この日は、ダイビングの予定を入れていました。8時に迎えが来て、2ダイブです。おそらく、昼過ぎには、部屋に戻ってこられるはずです。
 早朝に目が覚めたので、すかさず運用開始。7MHzと10MHzのCWで、朝食までの間に49交信となりました。

 
 大物が現れたわけではないが、素晴らしい珊瑚礁を堪能し大満足。

 ダイビングから戻って、01:54UTC(現地時間12:54)頃から18MHz CWで運用開始。続いて18MHz SSBに移りました。18MHz SSBでは、最初のJAの約30局にQSOパーティーのナンバー交換もお願いしました。また、04:04UTCからは、今回の運用では初めての21MHzの運用を開始しました。
 21MHz CWの信号は非常に強力で、とくにJA各局との交信では、たいへんよいペースで交信局数が増えていきました。普段は、早くても23WPMくらいのスピードで送信しているのですが、このときは27WPMまで速度を上げました。
 その後、21MHz SSB、21MHz CW、18MHz SSB、夕食をはさんで14MHz CWとQRTした12:34UTC(現地時間23:34)まで、789交信を行いました。ここまでの交信局数は、1858局となり、いままでの海外運用での記録1300交信強を更新、ぶっちぎりの新記録となりました。
 明日は、チェックアウトです。残る交信のチャンスは、朝のみです。ここまで来たら、どうにか2,000交信を達成したいところです。


運用7日目(1月4日)

 この日で、バヌアツともお別れです。朝10時にチェックアウトですが、できればレイトチェックアウトに変更したいと考えていました。空港への出発時間は20時なので、ホテルで10時間過ごすことができるとすれば、丸1日運用時間が増えることになります。

 
 客船が入港してきた。


 
 遠くで雨が降っているらしく、きれいな虹が現れた。

 朝食後、フロントで聞いたら、レイトチェックアウトが可能とのこと。無事、19時までチェックアウト時間が延び、運用時間が増えることとなりました。
 朝食前から運用を開始し、本来のチェックアウト時間の22分前の22:38UTCに総計2,000交信を達成しました。
 前日まで、ポートビラの街は、元旦、土曜日、日曜日と続き、ほとんど商店も開いていない状態でしたが、この日から、普段どおりに戻ります。そこで、朝食後しばらくしてから、街に出て買い物と昼食を楽しみました。

 
 市場で見かけたヤシガニ。日本円で2000円台。
 せっかくキッチンがある部屋に泊まったので
 買って帰って茹でて食べようと思ったけど、
 結局やめてしまった。生きているヤシガニを
 茹でてしまうのが偲びなかった...

 
 バナナやパパイヤ、マンゴー、パイナップルなどは、
 安く、そしてとてもおいしい。

 03:23UTC(現地時間14:23)にホテルに戻り、運用を再開、18MHz SSB、CW、またSSBと移って行きました。
 その後、RTTYの運用を行うことを決め、準備を行いました。ソフトウェアは、MMTTYを使いますが、ログソフトと連携させる設定を行っていません。MMTTY単体でのロギングの方法を思い出して運用を開始しました。
 しばらくして、ログを確認したところ、なんとまったく記録されていません。操作方法を間違っていました(受信記録ファイルの設定は特に意識してきちんとおこなっていたので、交信記録自体は失われていません。ご安心を)。その後も、ログを表示させると、なぜか送信不能になってしまったりして、時々運用を中断することになってしまいました。
 また、18MHzでは、PCに回り込みが生じてしまい、タッチパッドが動かないのです。受信中にすべての操作をしなくてはならないので、苦労しました。

 どうにか、順調に交信できるようになってきて、18MHz RTTYと14MHz RTTYで計137交信となりました。

 結局、空港へ出発する2時間前の07:01UTC(現地時間08:01)に運用を終了しました。総計2230交信となりました。


 
 名残惜しいが、夕陽のなか、アンテナを撤収。

自宅まで25時間

 さて、楽しかったバヌアツを後にして、順調にヌーメアまで戻ってきました。ヌーメアでは、乗り継ぎの場合も、一度入国する必要があります。イミグレで手続き中に、係員が誰かを呼んでいます。やってきたのは、エアカラン航空の日本人スタッフでした。なんでも、機材の到着遅れで、関空への出発が4時間遅れとのことです。思っても見なかった6時間待ちです。短時間の待ち時間で、関空行きに乗り込んで、あとはぐっすりという目論見が外れることとなりました。
 空港内は、外部からの出入りも自由ですから、治安も100%とはいえません。椅子は確保できたものの、横になるスペースは、ありません。
 私は、開き直って、2個のスーツケースを床に並べベッド代わりにして寝てしまいました。
 夜中の2時半にようやく始まったチェックインの際に、大阪からの飛行機の予約に間に合いそうにないこと、キャンセル等の手続きを代行してほしいことを伝えておきました(代理店による手配は、関空までだったのです)。

 さて、「機内ではゆっくりお休みになれましたでしょうか」というアナウンスからしばらくして関空に到着しました。「機内の前が問題だよな」なんて思いながら、降機しました。最初に見かけた地上スタッフに、「遅延による乗継便の変更については、どこに聞けばよいのですか」と尋ねたところ、もう少し先で別のスタッフが待機しているとのこと。進んでいくと、私の名前を書いた紙を持ったスタッフが待機していてくれました。
 伊丹から羽田までの便は2時間後の便に変更しておいてくれたとのこと、また関空から伊丹までのバスが40分後に出るとのことでした。
 スタッフの先導で、小走りに移動しながら、イミグレには一番乗り、あっと言う間に荷物もピックアップでき、税関も「お急ぎですか、どうぞ」だけでパス。飛行機降りて、15分でバス乗り場に到着してしまいました。
 バス、飛行機、電車と乗り継ぎ、帰宅した時には、ホテルを出てから25時間が経っていました。もっとも、最初の予定でも23時間かかる見込みだったんですけどね。チェックイン時に、大阪からの予定を伝えたのが、我ながら好判断でした。

 で、翌日から仕事のわけですが...


タンナ島ヤスール火山

 ヤスール火山は、標高361m、「世界で最も火口に近づける活火山」だそうです。
 高い位置から、火口を覗き込むような感じになります。


 
 火口の際に座り込む。こけたら、火口にまっさかさまなのだが、  不思議と怖さは感じない。

 明るい時は、たいしたことありませんが、夕方になり周りが暗くなってくるに連れ、火口が赤く見えてきます。そして、噴火により噴き出す火山岩(礫、弾)が、大迫力となります。
 火山岩(礫、弾)は、立っている位置まで飛んでくることは、稀なようです。しかし、私たちが見ている場所を球場の右中間スタンドだとすると、ライト定位置のフライといった感じに飛んできたことがありました。

 いくつかの噴火の様子をカメラで捉えることができました。

 

 

 


パイルアップの違い

 今回は、ヨーロッパから多く呼ばれました。DXクラスターにスポットされた情報から判断する限り、かなりの強さで信号が届いていたようです。
 一方で、NAへはいまひとつの強さだったようです。

 JA、NA、EUの各地域からパイルアップを受けて、その違いを大きく感じました。

 まず、CQを出してからパイルアップが起こり始めるまでの時間は、JAしか開けていない時間のときが、圧倒的に長くかかります。実際にワッチしている局が少ないとか、遠慮してDXクラスターにスポットする局が少ないとかいったことが考えられます。
 パイルアップのなかでは、JA各局のオペレーションが圧倒的に上手です。Wの局もJAに次ぎますが、ややコールサインのアナウンスがしつこいです。100%コールサインを返しているのに、レポートと共にコールサインを送ってくる局が多いです。

 ヨーロッパからのパイルアップは、ひどいものです。指定無視は当たり前で、パイルアップのピーク時には、交信中も誰かが必ずバックでコールサインを連呼している有様です。
 スプリットで運用中、ピックアップする周波数を頻繁に変えているのに、コールバックした局が送信している周波数を見つけて、交信中にも関わらずその周波数で自分のコールサインを連呼する局がいて、閉口しました。当然、無視です。
 ああいう呼び方を続けているということは、過去に「味を占めた」経験があるのでしょうか。ちょっと信じられませんが。

 ヨーロッパのパイルアップの混乱は、信号が弱くて聞こえないためと思い込んでいました。が、今回のように、強い信号を送り込んでいると思われる場合でも、むちゃくちゃなのには、驚きました。もっとも、そのような状況のなか、いかにフェアな運用を貫いて、相手をコントロールしながら交信ペースを上げて行くかということが、パイルアップの醍醐味であり、とても面白いのですが。

 いくつか、DXクラスターのスポットを見てみましょう。

YJ0NA 09/12/29 0628Z 18083.0 tnx, HNY! VY LOUD UA3QUO
 初日の運用でも、強いと書いてくれた局がいたんですね。

YJ0NA 10/01/02 0819Z 14007.2 VRY ZOO NOT DICIPLINE ..... F8EMH
YJ0NA 10/01/02 0939Z 14007.2 ONLY ANIMAL ON FREQ NOT OM IK3VUU
YJ0NA 10/01/02 0952Z 14007.0 ZOO SPLIT SPLIT UP PY2XAT
YJ0NA 10/01/03 1114Z 14006.9 599 + EU ZOO again ! YU7YG-#
 ヨーロッパで聞いていても、ひどい状況だったようです。

YJ0NA 10/01/02 0959Z 14007.0 Two stns YJ0 in FRQ :-((( YU1ZZ
YJ0NA 10/01/02 0949Z 14007.0 from Pacific 599 plus ????? OM7DX
YJ0NA 10/01/02 0947Z 14007.0 is a pirate pirate EA4WR
 本当に強くて疑われたのか、パイレートがいたのか? ちなみにこの時間は、この周波数で運用しています。


YJ0NA 10/01/03 1219Z 14015.5 HNY Koby Tnx YU2VZ
 Kobyって、私のことでしょうか:-)

YJ0NA 10/01/03 0731Z 18152.8 TNX CQ EU YT9T
 この時間は、JAが強かったのですが、EUも聞こえ始めました。もう少したてばJAよりEUが強くなるのはわかっていたけど、ちょっとガス抜きしておいたほうがよいと思ったのでした。


 今回、JAで問題だなと思ったのは、1局だけです。パイルアップでコールサインを必ず2度打ちする某局ですが、コールサインを語間なしで続けて打つ上に、Jが1個多いのです。つまり、JJK1FNL(コールサインは実際には違います)のように打ってきます。最初、何を打っているのか理解できませんでした。
 メモリーキーヤーに間違って登録し、モニターもしないでボタン押しているだけなのでしょうね。こちらから、JJK1FNLって応答してレポート送ってあげました。すると、コールサインが違うとばかりに送信してくるのですが、それが毎回、JJK1FNLなのですから、あきれてしまいます。自分が変なコール打っていることに気が付かないのかな? もちろん、私のログには、JJK1FNLと記録されています。だって、そうとしか打ってこないんだもの。


おわりに

 念願のバヌアツ運用は、2230交信という大成功となりました。久しぶりに味わう、ヨーロッパからのパイルアップやRTTY運用には興奮しました。

 無線ばかりではなく、ヤスール火山など素晴らしい光景を見ることができました。また、人々は明るく、やさしく、働き者のように感じました。牛肉の輸出が好調らしく、順調に経済成長が続いているという、国自体の元気さもあってのことでしょう。食事もおいしいですし、とても快適な滞在でした。

 今回は、お正月のトップシーズンの長期間の旅行だったので、かなりの予算となってしまいました。期間が長かったのですが、29日出発、3日帰国などでは、航空券が極端に高く、結局同じ費用になってしまうのでした。

 FKも含めた今回の旅行では、どのホテルからも運用ができ、たいへん幸運でした。しかし、これは「部屋のグレードによって決まる部分もあるでしょうから可能な範囲で結構ですが、できれば西側、あるいは北側にベランダがある、なるべく高い階の部屋を希望します」と、旅行代理店に伝えておいた結果だと思います。
 STWのWさん、そしてSPTの皆さんには、時間がないなか、最良の手配をしていただきました。ありがとうございました。

 今年は、ちょっとおとなしくせざるを得ないかも知れません。なんていいながら、次はどこに行こうかななんて考えていることも確かなのですが。

 最後に、運用結果を簡単にまとめておきます。

QSO総数 2230
ユニークコールサイン 1526
JAとのQSO数 1202
その他とのQSO数 1028
最多QSO 10QSO JL1WPQ(パーフェクト)
交信大陸数 7大陸
交信エンティティ数 63エンティティ

7MHz CW 148
10MHz CW 84
14MHz CW 781
14MHz SSB 183
14MHz RTTY 48
18MHz CW 326
18MHz SSB 263
18MHz RTTY 89
21MHz CW 203
21MHz SSB 105


 ログサーチもご用意しました。YJ0NA Log Search page.

 それでは、また! QSLカードは、JK1FNLあてご請求下さい。

 

      おしまい 2010.1.11