明日の○○を○○する…

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④2023年 JARL社員総会 報告


2023年6月25日のJARL定時社員総会報告・速報版(2023年6月26日)

 2023年6月25日にJARL定時社員総会が開催されました。JARL社員として、参加してまいりました。

 6月19日付けでご紹介した準備書面(事前質問状)に記載した質問は、後日、文書にて回答されるとのことです。回答が届きましたら、改めて報告させていただきます。今回は、速報版ということで、社員総会の模様も含め、報告いたします。

社員総会開始まで

 JARL社員総会は、速記録が作られなくなるなど、昨年までは、情報公開がなされていない状態でした。録音は制限されないと聞いていたので、録音機を2台用意しました。1台は、新規購入しましたが、2,500円くらいで購入できて、びっくり。安い! 少しでも録音がうまくいくようにと、23日に秋月電子通商でNJM2783Vを購入し、24日にマイクコンプレッサーを製作しました。モノ作りが大好きなものですから、目的と手段が入れ替わっていた感はありますが:-)

 また、PCも持参、スマホでテザリングして、Twitterでのリアルタイムの情報発信に努めました。

 議題も多く、議論が紛糾する予感もありましたので、PCの電源が持つか不安でした。そこで、ポータブル電源を購入しました(もっと大容量のは、移動運用用にもっていたんですけどね)。

 重さ、3.5kgをスーツケースに入れて持っていきました。ところが、会場で指定されたのは、壁コンセントの真横の席でした。旧知のJJ1WTL本林さんが持参された長いACコードと私が持参したテーブルタップで電源確保ができてしまいました。ポータブル電源、不要でした。うれしいような、残念なような。

 席には、準備書面のコピーが置かれていました。24名が提出されていました。私が、2番目にページ数が多い(と思ったのですが、3番目タイでした。訂正します。2023.7.1)。項目が多いのに加え、他のひとよりフォントサイズが大きいことも、その理由でしょう。

 開始直前に、追加資料として「第5号議題に対する理事会としての意見」という文書が配られました。理事会は、議案に反対で、社員に対し反対するよう訴える内容でした。この意見は、理事会で可決されたものとのこと。

 直近の理事会での決議から判断するに、JG1KTC髙尾氏を支持する理事が多数を占めている中で、このような可決がなされたことに違和感を感じました。何かあったなと推察しました。

JG1KTC辞任表明 → 代表理事解職

 社員総会が始まった直後に、驚きの報告が。JG1KTC髙尾氏が、JARL代表理事(会長)および理事を辞任した(実際には、後述のように、代表理事=会長は、理事会決議で解職、理事は辞任)というものです。新会長は、JA5SUD森田さんが就任されたとのことでした。

 JG1KTC髙尾氏については、かねてから、不適切な経費処理、独断による理事会運営などが指摘されておりました。また、JARLの活動を、すべて自らが仕切ろうとした挙句、能力のなさで成果を出せない感もありました。他の理事からの、有用な提案を潰すのは、他の理事に手柄を立てられたくないという考えとしか思えません。つまり、「自分がJARL会長であることで、アマチュア無線に貢献する」のではなく「自分が、JARL会長であり続けること」を目的に活動していた感があります。

 他の理事らと飲食し、割り勘で支払った領収書を、JARLに提出し、全額自分が着服していた証拠が示され、言い逃れができなくなったということのようです。もう、なんといいますか、「小物感」溢れる情けない所業ですね。

議長団

 議長には、7K1BIB山内さん、副議長には、JH4PHW坂井さんが指名されました。この人選からして、前会長のときは、考えられません。

 私は、一般社団法人になる直前の、名古屋総会に参加したことがありますが、議長(JA3ATJ(*))らの議事進行は、「議長が勝手に答弁する」「採決の方法を問いかけ、起こった『方法に同意する拍手』を持って『議題賛成の拍手』とし、賛成多数とする」など、ひどいものでした。体制側に立った守旧派の議事運営は、こういうものかと、驚くやら(ネガティブな意味で)関心するやらでした。 (*当初、コールサインを間違って記載しておりました。修正いたしました)

 今回は、フェアな議事進行に期待が高まります。

 なお、JG1KTC髙尾前会長の不適切な経費処理の疑いに関しては、JA5SUD森田新会長から、詳しい説明がありました。

理事欠員の扱い

 私から、JG1KTC髙尾前会長辞任に伴い、欠員となっている専務理事を含め、欠員補充を行うつもりはあるか、質問いたしました。

 欠員補充の予定は、現段階ではないことが表明されました。また、専務理事の役割については、その必要性について、かなり「ぶっちゃけた」話がでました。専務理事に関しては、私は、それが本当だとしても、使いこなせなかった前会長の責が大きいと感じました。

第1号議題 令和4年度決算の件

 第1号議題は、平成4年度の決算に関するものです。賛成多数で可決されました。

 私は、前会長の不適切な経費処理(弁護士費用、裁判費用等)が強く疑われる決算であるという理由から、反対いたしました。

 しかしながら、賛成多数で可決されました。

 決算報告を是とした監事に対する質問が、いくつかなされました。監事は、責任を感じているとのことでした。適切なタイミングでの辞任を示唆されていたように感じました。

第2号議題 民法の青年年齢改正にともなう規則改正の件

 こちらは、20歳以上を成年年齢(18歳以上)に改定するものですから、すんなり可決されました。

 私も賛成いたしました。

第3号議題 地方本部長選挙

 これは、選挙の結果、地方本部毎選出理事候補が当選すれば自動的に地方本部長となり、社員総会での承認で理事になるという改正案です。自分の地域の地方本部長が、他の地域の社員によって否認される現状の是非を問うものです。

 結果、賛成多数で可決されました。私も、賛成いたしました。

 私は、地元の支持を得ており本部長としては活躍が期待されるが、JARL全体の方針を決定する理事としては、不適切な人物もいると考えています。今回の改定案は、地方本部の有権者の支持を尊重しつつ、理事として適切かを判断することを社員に託すことになる提案です。これで遠慮なく、地方本部毎選出理事候補の理事就任について、判断することが可能になると考えました。

 社員提案の趣旨とは、若干異なりますが、以上の理由から、私は、賛成いたしました。

第4号議題  理事髙尾義則解任の件

 第4号議題は、 いろいろと意見や質問がありましたが、本人が辞任を申し出たことにより、議決しないこととなりました。

 ちなみに、本人からは、代表理事(会長)および理事の辞任の意思表明があったそうですが、代表理事については、本日の社員総会直前に開催された理事会において議決がなされ、解職の扱いになったとのことです。辞任ではなく、解職です。理事については、辞職の扱いとなりました。

第5号議題 理事田中透解任の件

 第5号議題は、 社員35名の連名で議題として提案されました。しかし、この35名中、誰が提起した議題なのかがわからないとの声がありました。

 連名となっている35名中31名が出席していましたが、提案理由の説明を求める議長団からの声に応じる社員はいませんでした。また、JG1KTC髙尾前会長からの電話で、名前を載せることに同意したとの証言もありました。つまり、社員連名の提案の体ですが、実際は、JG1KTC髙尾前会長が画策した議題である可能性が高いことが判明しました。

 さらには、同意した覚えがないのに、提案者として名前が載っているとの証言も出てきました。

 無記名投票で議決することとなり、結果、反対多数で否決されました。

 ちなみに、私は、この田中理事をまったく信用していません。改革派を名乗っていますが、古くからJARLの活動に関わっている守旧派そのものだと思います。

 一方で、今回の理由で、解任が認められてしまうのはおかしいとも考えました。そこで、「保留・棄権」として、票を投じました。

活動報告に関する意見

 最後に、JARLの活動報告に関して、発言する機会がありました。ここでは、アマチュア無線の活性化を考え、コンテストで意見を三点、ハムフェアに関する意見を三点、発言いたしました。

コンテスト

 交信の機会が増える機会であり、活性化に寄与するという観点から意見表明。

①CWとPhoneの両方の交信を得点として認めて欲しい。このことにより、コンテストでの交信数は、2倍とまでいかなくても、1.5倍くらいにはなるのではないか。

②コンテスト中の同一マルチ内での移動地の変更が認められているが、これを常置場所も含めてほしい。夜は常置場所、日中は移動運用というのは、ありうるという観点から。

③このようなことを、コンテスト委員会に提案するにはどうしたらよいかを明確にして欲しい。

ハムフェア

 アマチュア無線に関する知識や情報を得る場として、より有用にできないかという考えから意見表明。

①ビギナーのために、ハムフェアーの各ブースを案内して回るツアー(Interopにおいて、会場内ネットワークを説明して回るShownet tourをイメージ)を実施するのはどうか。

②ステージでは、短時間で、様々なアマチュア無線の楽しみを次々と紹介していくような「ライトニングトーク」を実施するのはどうか。

③このような考えを、ハムフェアで実現するために、アイデアを伝えるには、どうしたらよいかを明確にして欲しい。

総括

 以上、6月25日のJARL社員総会の報告(速報版)でした。

 今回の総会は、独善的な理事会運営をされていたとされるJG1KTC髙尾前会長の辞任表明、解職の発表から始まりました。私は、今回が社員としての初めての社員総会参加でしたが、昨年までの社員総会は、かなり殺伐とした雰囲気だったと、社員歴の長いひとからお聞きしました。今回は、閉塞感を打ち破れたような感覚、急遽、会長をお引き受けいただくことになったJA5SUD森田新会長へのエールもあって、暖かい雰囲気のなか、議事が進行したように思います。

 一方で、独善的な理事会進行を行っていたとされるJG1KTC髙尾前会長を、長年、会長の地位に留めていることを許したJARLのルール(たとえば「支部長=社員」、「1エリアだけ極端に定員数が少ない地方本部毎選出社員数」)は、そのまま残っています。

 今後、会員に対して、民主的な運営であることを示せるルール改訂がなされなくては、違うひとが「独善的な連盟の運営」を行っていく可能性があります。なんといっても、JG1KTC髙尾前会長をこれまで支持していた理事が、いまだに多数を占めているのですから。

 JG1KTC髙尾氏は、私的な飲食を、割り勘として費用を徴収したうえで、JARLに費用を請求するという、いわば「せこい行動」が判明したことが、辞任に結び付いたと推測します。しかし、このような行動がなかったとしたら、より大きい問題である「独善的な連盟運営」を理由に解職されることはなかったと思われます。今後、「せこい行動」をしないけど、連盟運営に問題ある理事が力を持つようなことはないか、社員としては、いわゆる改革派理事の動向も含め、しっかり監視していく必要があると考えています。

 会員の平等な権利を踏まえたルール改訂が行われて、はじめて、改革が始まるのだと思います。

おわりに

 急遽、議長団として指名された7K1BIB山内さん、JH4PHW坂井さんの適切な議事運営には、感服いたしました。素晴らしかったです。

 議長団からの要望ということで、今回の社員総会に関しては、速記録が作成されることとなりました。早期の公開も要望されました。
 (2023年9月6日補足 速記録は、2023年9月4日にJARLの会員向けページで公開されました)

 お二方、大役、ご苦労様でした。ありがとうございました。

 JA5SUD森田会長、期待しております。よろしくお願いいたします。

 また、JARL事務局の皆様、総会運営お疲れさまでした。

(2023年6月27日 誤字の修正等を行いました。若干の追記をいたしました。誤記していたコールサインを修正しました)

(2023年7月1日 準備書面に関する記述を訂正いたしました)

(2023年9月6日 細部の表現を修正いたしました)

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