明日の○○を○○する…

JK1FNLによる(おもに)アマチュア無線と電子工作のページです。


 


このページにたどり着いてしまいましたね

 「アマチュア無線用免罪符」をお求めいただきありがとうございました。

 お求めいただいた方にはお分かりのように、あのような内容ですから、真面目にサポート、フォローをするのは、まったくの野暮というものですし、一種のネタばらしをするのも恥ずかしいものがあります。

 とはいえ、せっかく、このページにアクセスしてくださった方のために、「アマチュア無線用免罪符」制作の趣旨などをまとめ、サポートページと置いたします。

 アマチュア無線を運用していると、変な用語や言い回しが気になることがあります。どのような世界にも、独特の慣習があり、それが一種の仲間意識の醸成につながっていることはあると思いますが、一方で、初心者にとっての壁になっているように感じられます。普通の言葉使いで十分な場合も多いはずです。

 しかしながら、そのようなことを交信中に相手に指摘するのは、無理というものです。また、Webなどで、説明をまとめても、一方的な(正しいとは限らない)「正しさ」を押し付けられていると、思われてしまうかも知れません。

 でも、私は、変な言葉遣い、変な慣習は、アマチュア無線のためにはならず、いい加減にして欲しいという気持ちも強いのです。

 というわけで、お手元にあるような小冊子に形にまとめることを思い立ちました。これなら、まず始めに、アマチュア無線の運用に対する意識が高いひとに評価していただけき、面白いと感じてくれるひとの手には届くのではと考えたのでした。

 「免罪符」で取り上げたことは、あえて説明を加える必要はないと思うのですが、このページで説明しておくことにしました。お手元に「免罪符」をご用意の上、ご覧ください。

 説明に関しては、「正しい 正しくない」と「適当である 適当でない」に加えて、「好みである 好みではない」という評価基準もあります。「好みである 好みではない」については、かつてアマチュア無線の初心者向けの雑誌が刊行され、入門書も豊富だった頃のマナーや言葉遣いを反映させています。それよりあとに誕生したものは、新しい技術に基づくもの以外は、いわゆる違法CB、違法パーソナル無線などが発祥となったものが多いように感じています。 

 なお、説明は、あくまでも「頒布委員会」によるものです。100%正しいことを保証するものではありません。

頒布委員会による説明

1.10MHz帯、14MHz帯は、1アマ、2アマ、およびその相当資格を持っていなければ、運用することができません。ただし、体験運用が認められるようになったので、正確には、「自分のコールサインで運用できません」というのが正しいことになります。なお、「総務省 電波利用ホームページ 無線局等情報検索」で、簡単に検索できてしまいますから、資格や免許がないのに運用すると、割と簡単にばれます。

2.これは、私はミスしてしまいました。3アマを含める必要はありませんでした。60Wとしたのは、許可された電力のプラス20%までは、誤差として認められるためです。なお、これも、体験運用が認められるようになったので、正確には、「自分のコールサインで運用できません」というのが正しいことになります。

3.コールサインをアナウンスしない交信は、だめです。仲間同士での交信のほか、パイルアップを受けているなか、コールサインをアナウンスせずに運用を続けるのも、ただしくありません(コールサインを確認しないで呼ぶ側も悪いのですが)。

4.もちろん、だめです。

5.免許状の年月日は、元号で書かれているため、令和に変わって約5年間は、期限が来ていることに気が付きにくいので、とくに気を付けましょう。再免許申請を忘れ、局免許を切らせてしまった結果、JARL正員の資格を満たせなくなって、JARL社員ではなくなってしまったひともいるという噂です。
 このようなことを防ぐためには、JARL正員となっているコールサインで、「移動する局」と「移動しない局」の両方を、再免許申請の時期をずらして免許を受けておくことが効果的です。

6.少なくとも、技術適合認定を受けた機種を使う限り、悪影響はないと思うのですが、ルールはルールということになります。

7.友人宅に遊びに行って、そこで運用させてもらうということは、自局が免許を受けた移動する局の設備を使う場合を除いて、ルール違反ということになります。体験運用が認められるようになったので、正確には、「自分のコールサインで運用できません」というのが正しいことになります。

8.非常通信は、無線局免許状に記載されている「通信の相手方」と「通信の目的」以外の運用ができますが、「電波の型式、周波数及び空中線電力」以外の運用はできません。非常通信が必要とされるようになった場合にそのようなことは言っていられないという意見があるかも知れませんが、ルールは知っておく必要があります。

9.前項と同じです。

10.コールサインは、いわゆるフルコールサインで呼ばなくてはなりません。サフィックスだけで呼ぶことは、電波の出所を明らかにすることにはなりません。また、パイルアップを受ける側としては、サフィックスのみの場合、必ず聞き直す必要があり、時間効率の低下、ログ入力操作の煩雑化といった理由から、歓迎されません。サフィックスだけで呼んでくれとアナウンスしている局は、自分の無知と運用の下手さ加減をアピールしていることになります。

11.前項と同じです。

12.いつの間にか、「局長さん」という呼び方が定着しつつあるようです。もちろん、アマチュア無線局に「局長」はいません。「局長之印」を売っているハンコ屋さんの影響でしょうか。昔のアマチュア無線資格の通信講座のコピーによる影響ではないかという説もあるようです。
 自分を「局長」と名乗るのは勝手ですが、交信相手を「お聞きの局長さん、いらっしゃいましたらコールください」とか、「JA1Aの局長さん、どうぞ」のように呼ぶのは問題でしょう。そもそも、「局長」の定義はありません。「個人局の免許人」を指すのでしょうか。だとしたら、社団局のオペレーターや個人局のオペレーターは、呼ぶなということでしょうか。「局長と 呼ばれるほどの 馬鹿でなし」

13.交信中以外で、ひとを名前代わりにコールサインやそのサフィックスで呼ぶことはあることでしょう。その際に、「さん付け」で呼ぶことは、自然なことだと思います。しかし、交信中に、相手のコールサインを「さん付け」にする必要はありません。コンテストでの交信で、学校のクラブ局と交信する際に、「さん付け」を耳にします。相手がみな年配者という意識からでしょうか、それとも、そのような指導者がいるのでしょうか。

14.「ジュリエット」ですね。英単語ですから、正しい発音が難しいのは確かですが、正しい発音に近づけるよう心掛けることは、必要でしょう。

15.「フォックストロット」ですね。t は、発音されないこともありますが、この単語では、きちんと発音されます。

16.「ケベック」です。「ベ」にアクセントがあります。

17.正しい発音も何も、該当する英単語がありません。「Portugal」が転じたものだという説を聞いたことがありますが、使うべきではないでしょう。

18.「煙草のた」です。

19.QRAは、局名を尋ね、答えるためのQ符号です。アマチュア無線では、オペレーターの名前の意味で使われることが多くなっています。そのことを許容したとしても、最後のAだけフォネティックコードでいうひとが多いのは不思議です。しかもAを、もっとも適したフォネティックコードである「アルファ」と言っているひとは、いないようです。「名前は、何々です」でよいのではないでしょうか。

20.QTHは、局の位置を尋ね、答えるためのQ符号です。最後のHだけフォネティックコードでいうひとが多いのは不思議です。

21.「天気は曇りです」「今日は快晴です」といった言い方でよいと思います。

22.via the bureau(ヴィア ザ ビューローまたはバイア ザ ビューロー)の間違った発音が定着してしまったようです。

23.「カードは、バイザビューロー経由で送ります」といわれたことがあります。もっとひどい例では、「QSLはバイザ」といわれたことも。

24.「CM」は、Commercial Messageの略ですから、「仕事」や「職業」という意味はありません。

25.名前などを「音」として伝えたあとに、どのような漢字で書くのかを説明する際に、このような言い方をするひとがいます。「解釈」は、意味や内容を明らかにすることを言いますから、意味が異なります。「漢字で書くと、きんのさわ、金沢区です」といった言い方でよいのではないでしょうか。

26.「親しい局」「よく交信している局」の呼び方として、適切な言い方はないように思います。「ローカル局」が、地域性を持った表現になってしまいますし。しかし、「フレンド局」という言い方は、アマチュア無線以外の不法局で使われ始めたような記憶もあり、不自然に感じます。

27.Hzは、単位ですからhzと書いてはいけません。Mとmは、どちらも存在するSI接頭語です。mhzのhzがHzのことだとしても、これではミリヘルツになってしまいます。

28.kは、10^3を表す、SI接頭語であり、断じてKではありません。Kは、温度の単位であるケルビンを意味します。ケルビンヘルツとはなんのことでしょう。ただし、コンピューターの世界では、2^10=1024のことをKで表すことがあります(SI単位系では、強く禁止されているそうです。にも拘わらず、一部で使われてしまっています)。

29.電力を対数で表現したもので、1mW=0dBm、100mW=20dBmとなります。「ディービーエム」と読みます。

30.周波数の単位は、日本では1972年7月1日に、c(サイクル、正確にはc/s サイクル毎秒)からHz(ヘルツ)に変わりました。1kHzは、昔は1kcと書かれていたわけです。そのことから、kcを「キロサイクル」ではなく、「ケーシー」とよぶひとがいます。でも、もう50年以上前に変わっているわけです。でも、「ケーシー」って言いやすいんですよね。

31.7MHz SSBを聞いていると、かなり頻繁に耳にします。とても、わかりにくいです。

32.メインチャンネルの利用に断りを入れる必要はありません。余計なことを言えば、返ってメインチャンネルの使用効率を低下させてしまいます。

33.「と」をつける必要はありません。ここ、10年くらいで広まった表現のようですが、なぜなのかわかりません。

34.「ポータブルワン」といった表現があって、その表記として「/1」となります。「バイワン」は、「/」を分数で使ったとき、そのように読む場合があることから、誤用されたと考えられます。

35.自分が呼ばれる側で、パイルアップが大きいときであっても、自分のコールサインは、適宜アナウンスするようにします。本来ならば、呼ぶ側が、コールサインを確認してから呼ぶということを守れば、次第に呼ばれなくなり、コールサインをアナウンスせざるを得ないようになります。そう考えれば、少しは意味あることかもしれません。しかし、コールサインを確認しないまま(あるいはDXクラスター等の情報を鵜呑みにして)呼ぶ局が多く、応答があってからコールサインを確認したりするなど混乱のもととなっています。真面目にコールサインを確認してから呼ぼうとする局が多いはずなので、そのような局のためにも、コールサインを適切にアナウンスする必要があります。

36.パイルアップでは、適切な速度で、自分のコールサインを、フォネティックコードを使って、はっきり1回だけコールするようにします。適切な速度というのは、他よりも、極端に長くならないようにということです。複数回コールしたり、時間をかけて呼ぶと、相手からのコールバックを潰してしまい、パイルアップを処理するスピードが下がってしまい、皆の迷惑になります。

37.これも、36と同様の理由です。

38.明らかに指定を無視して呼んできた局が、得をするようなことをしてはいけません。指定を守って、呼んでくださる局に対して、失礼です。

39.たとえば、パイルアップのなか「ラストレター リマの局どうぞ」と返したあと、いきなり自局に対して応答があったと思い込み、交信を始めてしまう局がいます。

40.海外から運用していたときに、何回か体験しました。/QRPのあと、/QRppを付けて、3回呼んできた局もいました。パイルアップを受ける側としては、より多くの局と交信したいと考えます。HFでは、リグの電力よりも、アンテナやコンディションが信号の強さを左右することも多いです。パイルアップのなか、一所懸命に呼んでいる他の局もいるのですから、少なくともパイルアップとなっているときは、すでに交信している局は、呼ぶべきではありません。

41.サフィックスだけで呼ぶことは、法令違反となります。また、パイルアップを捌く側は、サフィックスを取ってから、プリフィックスを送ってもらうのに、余計な時間がかかり歓迎できません。また、PC入力が多いと思いますが、サフィックスだけ入力して、あとからプリフィックスを追加するのは、操作も面倒です。サフィックスだけで呼ぶように促す局は、自分の運用の下手さ加減を喧伝しているように感じます。

42.パイルアップに参加している局の、交信に至るまでの時間の総計を短くすることが、効率的なパイルアップの捌き方だとすると、それに反する運用です。サフィックスだけで呼ばせるケースもあり、41のさらに極端な例(悪い例)とも言えます。

43.自局の信号が弱いので、少しでも目立って交信の機会を増やしたいという工夫だとは思いますが、パイルアップを捌く側にとっては、36や37と同様の理由で歓迎できません。

44.パイルアップを捌く側では、きちんとコールサインを返しているのに再度送ってこられると、間違っていたのかと思ってしまいます。もちろん、自局へのコールバックを確認できなかったときに送るのは問題ありませんが、そうでない場合は、送らないほうがよいです。

45.素っ気なさすぎて失礼かもということなのでしょうが、パイルアップを受ける側は、短いほど歓迎します。パイルアップに参加している、他の局のためでもあります。

46.あたりまえですが、符号間(字間)を詰めて打ってこられると取りづらいです。長短点とのバランスを保った符号を打ってください。

47.バグキーを使っていることをアピールしたいのでしょうか。

48.バグキーを使っていることをアピールしたいのでしょうか。

49.なぜか「JA」に限ってですが、JとAの字間を開けずに、ひとつの符号であるかのように打ってくる局は多いように感じています。「JA」に限ってなんですよね。

50.ろくに受信しないで「QRL?」と打つこと自体、問題です。また、弱い信号を受信するため、耳をすましているときは、「QRL」と返すこともできません。ましてや、すぐに、CQを打ち始めるのは、不適切な運用です。

51.受信できているなら、復唱する必要はありません。復唱されている間に、もう1QSOできると感じるときさえあります。

52.少なくとも、パイルアップになっている局に対しては、このようなことをすべきではありません。

53.DXコンテストでは、このようなことを明示的に禁止している場合があります。

54.交信で得られたデータだけを記録とすべきです。では、いわゆるスーパーチェックのように、いわば「事前のデータ」は、許されるのは、どうかという気もしますが…

55.交信を続けるための有意義な情報は、「ピーク(強いとき)の信号強度」ではなく、「ボトム(弱いとき)の信号強度」ではないでしょうか。「信号強度が弱いというリポートを送るのは申し訳ない」という変な遠慮が、意味のないリポートになってしまっています。

56.相手を確認してから呼ぶべきです。

57.念のため、少し上の周波数を聴いてからコールするのがよいと思います。

58.upになっていることに気が付かない場合と、upにしたつもりでリグの操作を間違えている場合がありますね。

59.オンフレでコールしている局より、いわゆる「ポリス」のほうが信号が強い場合が多く、またコールバックのタイミングで送信するので、upで送信している局以上に大迷惑です。

60.当然、優先権などありません。

61.なるべく、速度を合わせて応答すべきです。もっとも、私のように、受信より送信が苦手というオペレーターもいると思いますが。

62.パイルアップを高速で捌いているひとは、PCでロギングしている場合が多く、手元でメモを取れない場合が多いと思います。定型的な交信パターンから外れる事項を送信するときは、かなり速度を落とすほうがよいと思います(それでも、対応できない場合が多いことでしょう)。

63.同じことを、自分がされたとき、呼んできた局に好印象を持つでしょうか。一方で、パイルアップを捌く側は、「交信の終わり」が明確になるような運用を心掛けるべきです。具体的には、自分の送信で終わるようにコントロールします。

64.とくに、前者を無視して呼んでいる局を耳にします。悪意があるというよりも、意味が理解できないのでしょう。

65.一方的に、交信を強制されることになり、歓迎したくありません。

66.QSLカードの交換は、アマチュア無線の大きな楽しみですが、一方でそれを負担に感じるひとも多いことは、心に留めておくべきでしょう。

67.月を英語の略表記とするのが無難です。

68.日本時間であることを示す表記は、「日本時間」「JST」「UTC+09:00」となります。特定のソフトウェア等で使われている表記が、一般的であるとは限りません。

69.少なくとも、JARLは、アワード申請要件として、サインや印を要求していません。2023年現在のJARLのWebページにある「QSLカードの書き方」の解説ページでも、サインや印に関する言及はありません。

70.59のリポートを送ってこれでは、恥ずかしいですよね。

71.「無線技士」という言葉が使われている資格には、「アマチュア無線技士」のほかに、「特殊無線技士」があります。特殊無線技士は、無線技術士や無線通信士の下位資格の位置づけです。たとえば、「第三級海上無線通信士」の無線工学の試験は、「第一級海上特殊無線技士」の無線工学よりも難易度が高くなっていますし、可能な「技術操作」の範囲も広いです。「技士」は、技術的に「通信士」より高度であることをいうのは、間違っていると思われます。

72.アマチュア無線のよいところとして、老若男女みな対等な立場であるということがあげられると思います。しかし、SNSなどでは、初心者や年齢が若いひとから、不愉快な思いをした体験を見かけます。それが、どこまで本当(妥当)なのかはわかりませんが、そのようなことがないようにしたいものです。相手をコールサインだけで、ビギナーだと判断すると、じつは他エリアのコールサインで何十年もキャリアがあるひとかも知れませんね。

73.前項と同様です。

74.海外運用の際に、異なるコールサインで呼ばれ、後から調べたら、そのコールサインでDXクラスターにアップされていたということがありました。また、まったくコールサインをアナウンスしない国内局が、ずっとパイルアップのままというケースもあります。これも、qrv.jpなどの情報を鵜呑みにしてコールしているのではないでしょうか。自分で受信して確認して呼ぶようにしなくてはなりません。

75.DXクラスターの目的から考えて、このようなことはすべきではありません。

76.複素インピーダンスが0であることが同調していることになります。

77.チューンするときの電力は、比較的小さいとはいえ、混信を与えることは確実です。

78.CQの最後の部分だけ耳にして、早くコールサインを確認したいのでしょうが、そのときに呼んでいる他の局がいるかも知れないということに想像が及ばないのでしょうか。

79-80.何かあれば、教えてくださいね。

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